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春学期の授業が始まって6週間程度が経過した。今学期は4科目を履修しているが、その中でかなり好き嫌いがはっきりしてきたので、それぞれの印象を書いておきたいと思う。

1. P205 Decision Making and Public Policy: ニュートラル
政府職員としての意思決定プロセスを学ぶ授業。教授がアメリカ人で米国政府へのアドバイザリー業務も行っていることから、取り扱うテーマは必然的に米国の内容になっている。課題はそれほど多くなく、2ページの政策メモ2本と、National Security Council(NSC)という米国の安全保障委員会を模したディスカッションの結果をサマリーとして提出するメモ1本だけなので、負荷が少ないのはありがたい。一方で米国の安全保障という自分にとってはほとんど興味のない分野を中心に授業が進んでいくので、出席する意欲がとても低い。ただ、この授業は他の授業の負荷を鑑み、少しでも負担の少ない授業を都合の良い曜日に取りたいという理由で割り切って取っているので、内容については覚悟していた通りではある。内容に対する関心と作業負荷のバランスから、評価は「ニュートラル」。

2. P266m Islamic World: 比較的好き
イスラム圏国家の時事問題に関する記事と指定教科書2冊を読み、授業で教授に興味のある点を質問するというディスカッション形式の授業。授業に決められたテーマがないため、学生の質問内容や意見によってはあまり意味のない方向に進んでしまうのが難点だが、話が本題に沿っている限りは面白い授業。イスラム圏という全く馴染みのない国家群について学べるので、ラーニングカーブは大きい。問題は、学生が「おれがドバイに行ったとき、バーなんかで酒を飲んでる人が意外にいてびっくりだったよ。」というような土産話的雑談を教授がきちんと拾って対応してしまうところ。週1回75分の授業なので、密度をもっと濃くしていってほしいとは思う。話の筋が教授の意図した方向に進んでいる限りは面白いので、評価は「比較的好き」。

3. B221 International Financial Management: 嫌い
Fletcherのビジネス学生が最初に履修するB200 Foundations of Corporate Finance and Financial Accountingというコーポレートファイナンスの基礎授業の発展版で、国際金融取引について学ぶ授業。皆B200を既に履修しているので、学生の中にファイナンスの完全な素人という人はいない。この授業はB200に比べると内容が大分複雑になっているので、挙手して答える機会がかなり減ってしまっている。あまり手を挙げでいるとコールドコールで指されるので、かなり緊張感がある。コールドコールの場合は自分に心の準備がないので、挙手するときと違って答えるのに苦労する。しかも教授がフランス人で、英語が分かりにくいのでなおさらだ。この間は指されたときに教授の質問に対する答に窮して黙ってしまった。自分の活躍度が現時点で低いこともあり、この授業の評価は「嫌い」。少し臆病になって分かる質問に手を挙げられないということもある程度の頻度であるので、きちんと挙手して回答できるよう改善し、「比較的好き」ぐらいには変えたい。

4. B225 Corporate Finance and Banking: East Asian Perspective: 好き
日中韓、香港、台湾の東アジアにおけるコーポレートファイナンスについて、HBSのケーススタディと論文を教材として、定性的に学ぶ授業。週1回2時間のディスカッション形式の授業で、履修者が5人ということから、教授との対話が頻繁に行えて良い。当ててもらうために挙手のスピードで競走する必要はないし、教授も日本のテーマについては日本人に、中国のテーマについては中国人にという形で話を振ってくれるので、発言の機会が多い。内容についても、注目を集める中国や自国である日本、近隣諸国/地域である韓国、香港、台湾について、マクロ経済とコーポレートファイナンスが組み合わせられたケーススタディが出されるので、前学期までに履修したInternational Finance等の授業の知識を活かすことができて勉強になる。課題の負荷は個人ケースレポート3本、期末ペーパー、期末試験とかなり大きいのだが、内容に関心を持っているので意欲的に取り組める。これまでに提出可能なケース8本のうち2本取り扱ったのだが、既に2本ともについてレポートを書いた。まだ他の学生は1本提出したか未提出かという状況なのだが、3本目についてもレポートを書いてしまうつもりでいる。良い成績のレポート上位3本を評価対象とするという方式であれば、4本以上書いてみたいとも考えている。授業に対する興味を強く持てているということで、この授業の評価は「好き」。
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修士論文が長期戦になってきた。60-100ページという条件がある中で、60ページを目標にして書いてきたのだが、4章立ての論文のうち、3章が終わったところで62ページになってしまった。今は66ページ目に入っている。添付資料や参考文献のページを合わせて80ページというのが最終的な枚数になりそうだ。日曜日から水曜日までは授業の履修と課題、木曜日から土曜日までを修士論文の執筆ということにしているので、今週後半で何とか終わりが見えるところまで書ききりたいと思う。
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週末になると勉強の負荷が落ち、図書館も早く閉まってしまうので、平日に比べて疲れ方が足りず、よく眠れなくなる。今日もその状況に陥ってしまったので、ベッドに横になりながらiPhoneで去年の夏の甲子園の動画を観ていた。Youtubeだと10分以内の長さの動画がたくさん転がっているので、バスの待ち時間や眠れないときなどはよく動画を観て暇を潰す。よく観るのは漫才と甲子園のドキュメンタリーなどで、短時間で笑ったり感動したりできるのでとても良い気分転換になる。

既に何度も観たものなのだが、今日は2011年の夏の甲子園でベスト16まで進んだ秋田・能代商業の動画を観ていた。この高校を特にひいきにして観ているのは、推薦枠や有名な指導者を持たず、ほとんど地元能代市出身の選手で構成されているからだ。野球エリートが揃った高校の野球はもちろん面白いのだが、熱闘甲子園やニュース番組の紹介VTRなどで紹介されたとき、スター選手不在の中から努力で県大会優勝を勝ち取って甲子園に出てきたチームの方が、ドラマがあって熱中できる。

能代商業はまさにそういうチームで、身長171cm、57kgという一般の高校生よりも少し小さい体格のエースである保坂祐樹という投手が、県大会緒戦から全て完投して勝ち上がってきた。この投手は体格のハンデもあり、急速が130kmほどしか出ないのだが、キレのあるストレートでコーナーや内角高めを突き、スライダーを効果的に利用して野球エリート揃いの強豪校の打者を三振や凡打に仕留めてしまう。相手チームの投手には超高校級と目されるような選手も含まれていて、140km台後半で投げてくるのだが、打線が辛うじて勝ち取った数点の得点を見事に完封や完投で守りきってしまう。

この保坂祐樹という軟投派左腕は、2010年の夏の甲子園で2年生エースとして全国大会に登場したのだが、鹿児島実業相手に2回でノックアウトされ、チームは15-0で惨敗するという経験を持っている。1年間その悔しさを忘れず、同郷で青山学院大からヤクルトに進んだ石川雅規という、同じく軟投派の左腕の配球を研究し、全国クラスの強力打線を抑えられるだけの力を1年間で身につけたそうだ。

自分の失敗に真摯に向き合い、それを克服するために努力し、偉業を成し遂げた精神力はすさまじい。しかも、エリート揃いでない高校である故に起きる数多くの致命的なエラーを受けてピンチになっても、笑顔を絶やさず内野守備陣を自ら盛り立てる。また、エリート揃いでないだけに、打線も打順上位の選手を除いては貧弱なのだが、3番打者として自ら打点を稼ぎ、勝利に結びつけてしまう。野球センスはもちろん抜群だとは思うのだが、決して速くはない投球で打者を打ち取れるようにピッチングを磨いた努力を惜しまない姿勢と、野球に対するインテリジェンスにもの凄いものを感じる。加えて、ピンチにもめげないだけでなく、周囲に気を配れるだけの精神力も持ち合わせている。

保坂祐樹選手は県内のトップ校を狙える学力を持っていたものの、野球がやりたいということで能代商業に進んだそうだ。卒業後は推薦入試で合格した中央大学の準硬式野球部に入学し、勉強を優先させるそうだ。教員免許を取得して、高校の野球部を指導するという目標があるのかもしれない。どこまでも芯が通っていて、大人びた考えのできる選手だ。インタビューの受け答えもしっかりしていて、グランドの中でも外でも好感が持てる。

ブログの本来の趣旨と関係ない投稿だったが、実物を映像で観たということもあり、これまでに読んだ開発系や金融系のどんな本の著者のメッセージよりも感動したので、書いておくことにした。一回り年下の人の姿勢から学ぶのは少し情けないが、少しでも近づけるよう努力したいと思う。
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by UbuntuK | 2012-02-11 19:42 | 雑考
B221 International Financial Managementの授業では、グループスタディでケースレポート3本とポートフォリオインベストメントゲームという課題の提出を行う必要がある。グループで行うので、一人でレポートを書くより楽そうなイメージがあるが、全く逆だ。今1本目のレポートを提出するためにグループミーティングをやっているが、昨日1時間半話しても終わらず、今日と日曜日にそれぞれ皆で集まることになっている。激論が交わされて結果が良くなるのなら良いのだが、ケースのバックグラウンドを確認してから戦略を練りたいと言う学生がいたので、ケースの対象になっている国のマクロ経済のところから話をすることになった。結局決めたかった方向性のところまでは話が進まず持ち越しになってしまった。

こういう面倒は前学期までのレポート課題で経験しているので、いつもミーティングの前にメモを作ってGoogle docで皆に共有するようにしている。うだうだ話して時間が過ぎるよりは、最初に何かまとまったものがあった方が話がスムーズに行くと思っている。今回作ったメモは5つある戦略オプションのコストベネフィットをまとめたもので、それなりには役に立ったのだが、どうしてもそれぞれの戦略オプションを思い切り深堀りして比較したいという学生がいたので、5人いるメンバーのうち3人が戦略オプションを1-2個分持ち帰って検討し、また明日それを持ち寄って話そうということになった。

個人的にこういう流れは好きじゃない。深く分析するのは良いが、簡単な一覧表さえ作ればもう答は出ている。更に深堀りすれば理解は深まるかもしれないが、ケースレポートの作成は遅れて、日曜日の3度目のミーティングの時点でまだ成果物ゼロページという状況になってしまう。きちんとしたアウトプットがない中で議論を重ねても、レポートに反映させられる内容は大したものにならない。B221 Global Financial Servicesという授業を取ったときには4人のグループを2人ずつに分けて、3回中1回はサボるという究極の提案をしてきた学生がいたが、結局そのときのレポート3本の方が議論に余計な時間を掛けずに済んだ分、結果が良かった。自分が組んだもう一人の学生が働かなかったので、ほとんど自分一人で書かないといけなかった回もあったが、結果はA-/A/Aという内容で、手抜きのミーティングにも関わらず、これまで履修した授業の中で一番良いグループレポートの出来になった。

今学期はB225 Corporate Finance and Banking: East Asian Perspectiveという授業も履修していて、そちらは個人のケースレポートをB221と同じ分量で3本という課題が課されているのだが、こちらの方が相当楽にこなせる。今週1本レポートを提出したが、ディスカッションをせず自分の理解に基づいて書くだけなので、1日で出来上がってしまった。6日前から始めて授業当日に完成版を作る予定だったのだが、3学期分の授業で書くのに慣れてきたのと、修士論文を52ページ書いてきたのとで、英文のライティングスピードが相当上がったようだ。今学期は東アジアのファイナンスについて学ぶこのB225の授業の方に注力するつもりでいたが、レポートを1本書き上げてみて、改めてこちらの方が面白いと感じた。B221のグループワークも良いのだが、もっと効率的にできないと時間を浪費する。
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